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『マイ・ウェイ 12,000キロの真実』

ストーリー:戦時下、長谷川辰雄(オダギリジョー)は両親とともに朝鮮半島に渡り、軍人の祖父の下で成長する。走るのが速かった辰雄にとってのライバルは、使用人の息子キム・ジュンシク(チャン・ドンゴン)。来るべきオリンピック選手の選考会で二人は一騎打ちとなり、ジュンシクが優勝を飾るが、主催者側の思惑によって彼は選外となってしまう。それに抗議した朝鮮人たちは、罰として徴用されることになり、ジュンシクもそのひとりに。
 やがてロシア国境に近いノモンハンにて苦戦するジュンシクらのもとに、上司として辰雄が派遣されてくる


 憲兵隊司令官である祖父の影響を強く受けて成長した辰雄は、占領下の韓国で典型的な日本人ぶりを発揮する。それはハラハラしてしまうほど差別的な態度。

 大佐となった辰雄率いる日本軍はノモンハンで大敗し、ソ連軍の捕虜にされてしまう。そこで日本人の立場は一転、日本軍で辛酸をなめていた韓国人兵士達と同列に置かれることに。
 やがてノルマンディーの戦いを経てドイツ軍兵士となった辰雄は、本当に大切なものが何かを知る。

 『ブラザーフッド』の戦闘シーンにも迫力を感じたが、今回もこちら側に向かってくる砲撃には臨場感たっぷり。この激戦下、生き残ることがいかに大変かを肌で感じるほどだった。


 最近ではすっかり“ぶれない”ことへの評価が定着したような気がする。ジュンシクの生き方はまさに、どんな状況下でもぶれないものだ。そんなジュンシクを、相変わらず深い瞳のドンゴンが演じる。青年期のジュンシクを演じたト・ジハンも同じように美しい瞳が印象的だ。


 個人の主義や信念など、戦時下では何の意味も持たないように見える。
もしそこで声を上げて自分を主張したとしても、不本意な死が近づくだけ。
それを卑怯と呼ぶのなら、主義のもとに命を捧げるしかない。それも一つの道だけれど・・・

  貫き通すべき自分は、心の奥底にしまっておくべきものなのかもしれない。静かに温め、まさに今、というその時まで取っておくのだ。

 印象的なシーンがあった。辰雄の祖父が、送られてきた小包を開けそれが爆弾とわかったとたん、それをしっかりと抱いて地面にうずくまったのだ。
 いざというとき、とっさにそんなことのできる大人に、私はなれているだろうか?

『マイ・ウェイ 12,000キロの真実』2012年韓国 監督:カン・ジェギュ 出演:オダギリジョー、チャン・ドンゴン、ファン・ビンビン、キム・イングォン、夏八木勲、佐野史郎、浜田学、山本太郎ほか 

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.24 2013 韓国映画 comment0 trackback0

『しあわせのパン』

『しあわせのパン』を見に行きました。大泉洋、キライではありませんね。原田知世、最近結構好きです。だから。

 北海道でおいしいパンの食べられるカフェ兼ペンションを営む水縞夫妻(大泉洋と原田知世)。さっぱりと整った店で二人は毎日パンを焼きます。店を訪れるワケアリの人たちをさりげなく癒す様子に心が穏やかになります。

 以下ちょっとネタバレ
映画ではこのペンションを訪れた3組の男女のエピソードが語られるわけですが、最初に出てくる東京の女の子(森カンナ)のタイプ(もちろん役柄の、です)が苦手で・・・こういう安易なストーリーに?と怒ったりしていました。でも徐々に演技派の皆さんに引きずられ、目もパッチリ開きました(やっぱ、寝てたんだね・・・)

 映像がメルヘンチックで美しい。大泉、原田両名とも白のイメージがよく似合うんです。
原田知世の、年を感じさせない雰囲気に感心。雪の中、空を見上げる横顔は、『Love Letter』の中山美穂を彷彿とさせました。
 全体的には、そうした雰囲気を楽しむ程度に見ていたのですが、ラストに大好きな矢野顕子の曲「ひとつだけ」が流れてきて「わ~っ」と心ざわめき、アッコちゃんに続いて忌野清志郎の声が聞こえてきた時にはどっと涙が出てきてしまいました。

 ところで。渡辺美佐子、原田知世、八木優希で何か思い出されませんか?
そう、井上真央主演のNHK朝ドラ「おひさま」に出てきた人たちです。主人公・陽子のおばあさま、お母さん、そして小学生の時の陽子。よく揃いましたこと!

『しあわせのパン』2012年日本 監督・脚本:三島有紀子 出演:大泉洋、原田知世、平岡祐太、森カンナ、余貴美子、あがた森魚、中村靖日、光石研、渡辺美佐子、中村嘉葏雄ほか
.22 2013 日本映画 comment0 trackback0

『連合艦隊司令長官 山本五十六』

「永遠の0」を読んだのも何かの縁と思い、ちょうど劇場公開されていた『連合艦隊司令長官 山本五十六』を見に行った。
 山本五十六は、海軍軍人として名高い人物。子供の頃から好イメージを持ってきたのだが、第二次大戦関係の小説やドキュメンタリーに触れる中で、いつの間にかそれがダウンしていった。どこで読んだどんな評からだったか・・・人の実像なんて分りはしないものだ。

 この映画では、五十六を役所広司が演じていることでも分るとおり、プラスイメージの彼を描いている。世界情勢を冷静に分析把握し、開戦に異議を唱えながらも時勢に勝てなかった。かくなる上は全力を尽くして戦うのみという立場。恥ずかしながら今回初めて知ったのは、山本五十六が戦艦の上でなく、戦地視察・激励に出たときの飛行機の中で亡くなったことだ。
 この映画に好感を持てたのは、必要以上の大作仕立てにすることなく、また、解説的な字幕も付かない部分。登場する人物名が字幕で出るのはたしかに分りやすいのだが、純粋に物語を楽しむための映画には不要な気がする。
 また戦時下の報道機関についてのスタンスをはじめ、「永遠の0」に通じる部分が多々あったので、内容がすっと入ってきた。


 さて、『山本五十六』を見たあと、長年気にかかっていた『パールハーバー』をDVDで観賞。なんともう10年以上前の作品となってしまった。これは日本軍が唯一多大な戦果をあげた真珠湾攻撃を、アメリカの立場から描いたものである。どちらから見るかによって同じことが全く違った解釈になる。(日本人であっても、こうしてアメリカ側からみれば、なんと非情な・・・と感じてしまうところが単純!)

 アメリカ映画で描かれる日本人とその習慣はかなり違っていたりもして、そのことには慣れているつもりだ。が、第二次大戦前の参謀会議を屋外の、まるで戦国時代の陣地のような幕の下で行っているというシーンにはいささか呆れた。敵国側のシーンゆえか、事前の調査なんてしなかったんだなあ。
 戦後70年の歳月が流れた今、感情的なわだかまりは消えないにしても、双方の冷静な視点を寄せ合い、なるべく正確な記録を残していただきたいものだ。


『連合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実』2011年日本 監修:半藤一利 監督:成島出 出演:役所広司、玉木宏、柄本明、柳葉敏郎、阿部寛、香川照之、原田美枝子、瀬戸朝香、田中麗奈ほか

『パール ハーバー』2001年アメリカ 監督:マイケル・ベイ 出演:ベン・アフレック、ジョシュ・ハーネット、ケイト・ベッキンセイル、キューバ・グッディング・ジュニア、トム・サイズモア、ジョン・ボイト、コーム・フィオール、アレック・ボールドウィン、ジーン・ハックマン、ダン・エイクロイドほか
.22 2013 日本映画 comment0 trackback0

『フィールド・オブ・ドリームズ』

「それを作れば彼がやって来る」

 映画『木更津キャッツアイ ワールドシリーズ』に出てくるこのセリフが『フィールド・オブ・ドリームズ』という映画のものだということは知っていたが、評判のよいこの映画をまだ見ていなかったので、借りてみることにした。

ストーリー:アイオワで農場を経営するレイ(ケビン・コスナー)は、ある日トウモロコシ畑の真ん中で声を耳にする。「それを作れば彼が来る」
 その声は何度も彼の耳に届き、それだけでなく、畑が野球場になっている幻影さえ見える始末。未知なるものに導かれるがごとく、レイは畑を野球場に変えた。生活は危機に陥り、周囲からは変人扱いされながら維持し続けていたその球場に、ある日ユニフォーム姿の一人の男が現れる。それは昔父から聞いていた悲運の大リーガー、シューレス・ジョー(レイ・リオッタ)だった。



 自分を振り返ったとき、「いずれは・・・」と思いながら置き去りにしていることがかなりたくさんあることに気付く。家族にしてあげたいことや身の回りの整理、やりたいけれどまだやっていないことetc.
 年を重ねて思うのは、もう後回しにできないということ。たとえば老いた親にしてやりたいと思うことは、なるべく早く実行したい。子供に伝えていないこともきちんと伝えておかなくてはならない。

 そんな中で過去の後悔もできることなら早めに清算したいものだが、かなり根深い、屈折したものだったりしてすぐにそこへ戻れるとは限らない。おそらくそうした過去が今の自分を作っていたりするのだろうからなおさらだ。


 この映画も『木更津キャッツアイ ワールドシリーズ』も同じことが真ん中にある。忘れていたつもりでも心の奥に巣食い続けている後悔の思い―それをきちんと清算しなくっちゃ進めないこともある。

 でもとどのつまりは過去でも未来でもない、今をちゃんとしなくちゃ。そういうことなんだろうな。
 


『フィールド・オブ・ドリームズ』1989年アメリカ 原作:W・P・キンセラ 監督・脚本:フィル・アルデン・ロビンソン  出演:ケビン・コスナー、エイミー・マディガンほか
.19 2013 洋画 comment0 trackback0

『レイン・オブ・アサシン』

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アンドリュー・ラウ監督が韓国俳優を使って撮った『デイジー』。私はこの映画で韓国俳優のイ・ソンジェを好きになった。あの時スナイパーを演じたチョン・ウソン出演。

ストーリー:明の時代、暗殺組織・黒石が宰相の張海端父子を亡きものにした。彼らの目的は、武術の奥儀を究めた達磨大師のミイラを手にし、武術界の覇権を握ること。張宰相がミイラの半身を持っているとの噂を聞きつけての襲撃だった。しかしその後、黒石の女剣士・細雨(ケリー・リン)がドサクサに紛れてミイラを奪い、姿を消してしまった。

 凄腕の剣士である彼女は、その後剣の達人・陸竹(リー・ゾンファン)から剣の極意を学ぶが、彼亡きあとは顔も名前も変えて部屋を借り、秘かに暮らしている。
 そんな彼女・曾静(ミシェル・ヨー)を見初めてたびたびやってくる優しそうな男・阿生(チョン・ウソン)・・・彼女は彼と共に新たな生活に踏み出す。穏やかで暖かい二人の暮らしは傍目にも麗しく、ずっとこのまま続くといいのに、と願うほど。

 注)このあとネタバレします。


 二人が顔を合わせるときはいつもにわか雨が降ってくる。それを見ながら、冒頭に紹介した『デイジー』を思い出さずにはいられなかった。雨宿りというシチュエーションも出会いのきっかけにはとってもいいんだなあ。
ミシェル・ヨーの、酸いも甘いも噛み分けた包容力と、それと対等に渡り合える感のあるウソン。二人の関係性が、若いだけのカップルにはとても出せない味わいを出している。

 しかしチョン・ウソンともあろう俳優が、このまま暢気な家庭人で終わるなんてことがあろうはずもなく、この夫婦の実態は、『Mr.&Mrs.スミス』。

 レオン・ダイ演じる彩戯師の怪しくも滑稽なキャラクターと、綻青(バービィ・スー)の空回りする妖艶さが、黒石という組織の面白味を演出。雷淋(ショーン・ユー)を“仕事人”としてだけでなく家庭人として描いているのもいい。そして、リーダー転輪王(ワン・シュエチー)が抱える宦官の悲哀には、目からウロコが落ちたような気もし・・・
 アクションのみならずストーリーと登場キャラクターの妙で、観客を飽きさせない作品だ。

『レイン・オブ・アサシン』剣雨 2010年中国 監督: 出演:ミシェル・ヨー、チョン・ウソン、ワン・シュエチー、ショーン・ユー、レオン・ダイ、バービィ・スーほか 日本語字幕翻訳:伊東武司
.01 2013 香港・中国映画 comment0 trackback0

『レジェンド・オブ・フィスト怒りの鉄拳』

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 二回見てしまいました。なかなか見応えのある出来栄えです。

ストーリー:第一次大戦下の1914年~17年、フランスで戦った中国人兵士たちがいた。彼らの手首にはは帰国後も銅の認識コードの痕が残った。陳真(ドニー・イェン)もその一人。彼は戦場で目覚しい働きをし帰国。その後秘かに抗日運動をしながら戦死した友の名を語って上海一のナイトクラブ「カサブランカ」のオーナー、リウ・ユティエン(アンソニー・ウォン)に近づく。
 上海の租界には日本人、英国人、中国人が入り乱れ、一触即発の様相を呈していた。そんな中、日本軍は反日中国人の処刑者リストを発表、街は騒然となる。


 ジェット・リーやジャッキー・チェン、ユンピョウ、チャウ・シンチーはたまたウージンなどなどのアクションスターにとって、ブルース・リーはいつも引き合いに出される存在。陳真の役はジェット・リーも『フィスト・オブ・レジェンド』で演じている(ジャッキー・チェンの『レッド・ドラゴン』はレンタルショップで見つけられなかった)。
 彼らのアクションはそれぞれ持ち味が違うので、誰がブルース・リーを継ぐ存在なのかなんて決めることにはあまり意味ないかもしれない。が、本作でドニー・イェンの肉体を見たとき、謳い文句のとおり彼こそ正当な後継者なのかも・・・と感じた。それだけの華やかさと充実感がこの作品の彼にはある。

 陳真というキャラクターは、ある意味派手好みの激しやすい人物で、人間としての深みはいまひとつかもしれない(『スピリット』で描かれていた彼の師・霍元甲にも似ているような気が)。
 しかし、戦いの場で彼が見せる圧倒的な存在感は他の追随を許さない。今回は冒頭の戦場シーンでスーパーマン張りに大活躍する陳真も見ることができる。

 本作では舞台となっている1920年代の上海の危ない華やかさ、その象徴のようなキキ(スー・チー)の存在、イギリス支配下の警官ホァン(ホァン・ボー)もお決まりのキャラクターで憎めない。カサブランカのオーナー、リウ・ユティエン(アンソニー・ウォン)は腹蔵のあるようなないような玉虫色の雰囲気がいい。
 そして憎まれ役の日本軍人・力石(木幡竜)はブルース・リーの精武門に出てくる日本人に比べると、圧倒的な悪には至らず、AKIRAも違和感なく役にはまっている。

 ところでラストシーン、遠めのショットのドニー・イェンが一瞬トニー・レオンに見えてしまった。私だけ?

『レジェンド・オブ・フィスト怒りの鉄拳』精武風雲・陳真 2010年中国 監督:アンドリュー・ラウ 出演:ドニー・イェン、スー・チー、アンソニー・ウォン、ホァン・ボー、ショーン・ユー、木幡竜、AKIRA、倉田保昭ほか 日本語字幕翻訳:寺尾次郎 
.01 2012 香港・中国映画 comment2 trackback0

『アジョシ』『チョン・ウチ 時空道士』

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その1 陰のアクション ウォンビン主演『アジョシ』

 ウォンビンを初めて見たのは、深田恭子と共演した合作ドラマ「フレンズ」だった。以前にも書いたことのある友人が
「ウォンビンいいよ。是非みて!!」と強引にビデオを置いていった。Jのキムラさんにちょっと似てるかな、というのが初印象。
 その後彼女から借りた「秋の童話」(=韓国版「赤い疑惑」+「赤い運命」)を全話見終えたあと、映画『ガン&トークス』(2001年 ウォンビンの映画デビュー作。大好きでDVDも買った!)、『ブラザーフッド』(2004年 チャン・ドンゴンと共演)、『マイブラザー』(2004年 シン・ハギュンの弟役)、除隊後の『母なる証明』(2009年)etc.etc・・・思えばあれもコレもみんなみているではないか。恐るべし、友の影響***

ストーリー:場末のビルの一室で質屋を営むテシク(ウォンビン)。言葉少ない彼の元を訪れるのは、質屋の客と同じビルに住む少女ソミ(キム・セロン)だけ。ソミはダンサーの母と二人暮らしだが、ろくにかまってもらえず万引きを繰り返す寂しい少女。彼女にとってテシクは心を寄せる唯一の大人だった。
 ある日、取引麻薬を横取りしたソミの母親は組織の人間に捕まり、ソミも連れ去られてしまう。テシクはソミ母子を救い出すため、犯罪組織に乗り込んでゆく。


 いやあ~~強い強い!テシクの隠された過去に胸キュン。こういう作品に弱いんだな。
この映画のウォンビンはすごい。オチませんよ。オチないけどいいです!
ウォンビンは笑顔がカワイイけれど、瞳の奥は冷静で無表情・・・そんな印象が私の中にはあって、だからテシク役は彼にぴったりだと感じる。

 長髪、短髪両方のウォンビンが見られるのは、かなりお得な感じ。締まった体もなかなかだし。
とにかく哀しみを無表情の中に隠してのアクションに見入ってしまう。もう一度劇場で見たかった・・・



その2 陽のアクション カン・ドンウォン主演『チョン・ウチ 時空道士』

 シネマートでの上映をみられなかったので、DVD観賞を待つしかないと思っていたところ、地元映画館で上映が。(しかしレディースデイもあさいち上映もナイト上映も、なーんの特典も利用できなくて1800円・・・この劇場、香港映画もよく上映してくれるのだがホント見に行きづらくて泣いちゃう~上京する電車代を考えれば文句は言えないってか?)

ストーリー:500年前、天の牢獄に幽閉された妖怪の魔力を封じるべく、仙人・表訓大徳は三千日間毎日笛を吹いていた。しかし、三千日目に開くべき牢獄の門を、門番仙人が1日早く開けてしまったため、妖怪の魔力が目覚めてしまった。門番の仙人たちは地上に降りて、二つに割れてしまった神秘の笛と妖怪を探し歩くことに。
 その笛を偶然手に入れたのが高名なチョングァン大師の不肖の弟子、チョン・ウチ(カン・ドンウォン)だった。仙人たちは妖怪ファダム(キム・ユンソク)に騙され、チョン・ウチを掛け軸の中に封印してしまう。
 そして月日は流れ、現代のソウルで人間として暮らしていた仙人たちは、再び妖怪に出遭い、困り切ってチョン・ウチを覚醒させることに。


 見慣れた俳優さんが勢ぞろい、『チェイサー』のキム・ユンソクは『アジョシ』にも闇医者の役で出演。いい人も悪い人も演じられる、味のある役者さんで存在感抜群だ。3人の仙人(ソン・ヨンチャン、キム・サンホ、チュ・ジンモ)のオマヌケなドタバタぶり、チョン・ウチに付き従う犬のチョレン(ユ・ヘジン)のコミカルなキャラクターも一所懸命さがかわいい。

 そんな中でカンちゃんは“不肖の道士”らしい派手派手なアクションで大暴れ。カンちゃんのこういう役は好き。


『アジョシ』THE MAN FROM NOWHERE 2010年韓国 監督・脚本:イ・ジョンボム 出演:ウォンビン、キム・セロン、キム・ヒウォン、キム・ソンオ、ソン・ヨンチャン、タナヨン・ウォンタラクン、キム・ヒョンソン、ホン・ソヒ、キム・ユンソクほか 日本語字幕翻訳:根本理恵 

『チョン・ウチ 時空道士』田禹治 2009年韓国 監督・脚本:チェ・ドンフン 出演:カン・ドンウォン、キム・ユンソク、イム・スジョン、ユ・ヘジン、ソン・ヨンチャン、キム・サンホ、チュ・ジンモほか 日本語字幕翻訳:小寺由香
 
.23 2012 韓国映画 comment0 trackback0

『セカンド・バージン』

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年下の男・・・そういえばここ数年、いいなぁと思う男の人ってトニーさんをはじめとしてみんなみんな年下だ。あ~あ・・・

ストーリー:出版社重役の中村るい(鈴木京香)は、とあるワインパーティで金融庁出身のエリート青年鈴木行(長谷川博己)と知り合う。るいは行に本を書いてみないかと強引に誘い、その本は瞬く間にベストセラーに。行は金融王子と呼ばれ一世を風靡する存在となる。自分の妻とは全く異なる年上のるいに強く惹かれる行は、彼女に強くアプローチ、やがて二人は結ばれるが…

 NHKでドラマが放映されていた時、全話をしっかり見ていたわけではない。中盤るいが行にのめりこんでゆくあたりからさすがに苦しくなって、見ていられなくなった。映画を観るにあたりDVDで見直してみて、このドラマのテーマや作家の人間観、人生観を再確認できた気がする。

 全話を通して最も成長したのは、行の妻・万理江(深田恭子)だ。他力本願で我儘放題だった彼女が自立してゆく過程は小気味よくさえある。
 るいの腹をくくった仕事ぶり、女流作家眞垣(草笛光子)の専横ぶりも併せ、女の生き様が骨太に描かれてゆく。そんな中、ひとり墜ちてゆく男・行。彼は学歴、職業、名声、時代を見通す力にも恵まれ、のみならず容姿まで整って非の打ち所がない・・・若くして様々なものを手にし過ぎた彼には、もう墜ちてゆくしか道がなかったのだろうか。

 行から感じさせられる危うさの裏に日本の教育制度の瑕が見える、とまでは言わないけれど、彼の存在はやはり時代を象徴しているようだ。打たれ弱くどこかアンバランスな行は、やはり草食系なのだろう。母性の欠如した社会において自立できない男たちは、年上の女にそれを求めるしか自己を確立するすべがないのかもしれない。

 女性の側からすれば、17歳という年齢差は年月を重ねるにつれて重くのしかかってくるもの。年上の女と付き合うなら、男は彼女の老い先にまで心を配り、ゆるぎない愛を持ち続けられるよう自分を作り上げていかなければ。しかし恋愛の出発点で自分が庇護されたいと思っている彼らにそれができるかどうか。
 人は年をとるに従って弱くなってゆく。この如何ともしがたい事実をどう受け止め、どうやって年齢を手なずけていけばよいのか?そんなことも併せて考えてしまう。

 さて映画についてだが、この映画化がドラマの好評を受けてという単純な理由だったとすれば、成功作とは言えない。
 ドラマにおいて既に完結しているストーリーの、描ききれなかった部分を表現したいなら、既に描かれている部分はドラマの映像をそのまま使ってほしかった。それをことさらに撮り直したり、設定を変えたりして見せることにどんな意味があるのだろう。中村るいのキャラクター、例えば職場でバリバリ指示を飛ばすシーンなども、彼女らしいようでどこか違う。
 出演者、製作者どちらにとっても、終わったことをむし返すようで乗り切れない部分があったのではないか。なんだかとても残念。

 ・・・とはいいながら、鈴木行がアジアの片隅でやさぐれている姿と、その細くて長い指はやはり捨て置けない。

『セカンドバージン』2011年日本 脚本:大石静 監督:黒崎博 出演:鈴木京香、長谷川博己、深田恭子、天野義久、田丸麻紀、ヌル・エルフィラ・ロイほか
.17 2012 日本映画 comment0 trackback0

『海洋天堂』

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第1週目から日1回の上映のみ― 
だとしても、地元に来てくれてありがとう!な気持ち。

ストーリー:シンチョン(ジェット・リー)は、自閉症の息子ターフー(ウェン・ジャン)と二人暮らし。水族館に勤めながらターフーとの毎日を送っていた彼は、自分が肝臓がんで余命少ないことを知り、息子を託す施設を探し始める。

 これが無敵のアクションスター?と思うより先に、ごく自然にすっかり父親なジェット・リー。あまりのはまりっぷりに戸惑いさえ感じる。
 妻をはやく亡くした彼は、自閉症の息子を一人で面倒見てきた。その分、父子の絆は誰も立ち入れないほどに強い。父は辛抱強く愛情深く息子と係わる。
 末期の癌を宣告され、自分亡き後の息子をどうすればよいか焦りながら・・・

 それまでの過程で、父は息子がなんとか生きてゆけるすべを常に考え続けてきたことだろう。自分が息子を守ってやれなくなる時が“いつか”ではなく間もなく、確実に迫ってきていることへの父の焦りが伝わってくる―

 現実の生活では、苛立ちや不安など、マイナスの感情に支配されることもままあるものだが、世間の冷たさや瑣末な問題ごとを盛り込むことより、ひたすら純粋な愛のかたちを見せようとする。この作品に関してはそれでいいような気がするのだ。
 ターフーの一挙一動にハラハラしながら、幸せになってほしい、どうか周囲の皆さん、この子に優しくしてあげてと祈るばかり。

 自分ひとりでは立ち行かない人たちに、人の心のあたたかい恵みが注がれますように。
 ひっそりと点在している小さなやさしさがこの世から減っていきませんように。

『海洋天堂』Ocian Heaven 2010年中国 監督・脚本:シュエ・シャオルー 撮影:クリストファー・ドイル 音楽:久石譲 出演:ジェット・リー、ウェン・ジャン、グイ・ルンメイほか
.26 2012 香港・中国映画 comment0 trackback0

『M』

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シネマート六本木のカン・ドンウォン祭り(2011年)で観賞。『義兄弟』を観て「カンちゃんいいね」と言ってた旧友を誘って。

ストーリー:ベストセラー作家のミヌ(カン・ドンウォン)は婚約者ウネ(コン・ヒョジン)との結婚を間近に控えながらスランプに陥っていた。いつも誰かに見られているような気がしたり、不眠に悩まされたり・・・しかし精神科の診療を受けてもよくなる気配がない。ある日、視線の主を追いかけて迷い込んだ路地裏のバーで、ミヌは一人の少女と出会う。あどけなさの残る彼女ミミ(イ・ヨニ)に心のうちを打ち明けるミヌ。彼女はミヌにとって重要な意味をもつ存在だった。

 現実と幻想の世界とを行き来するような描写に戸惑うが、冒頭の数分間に登場する、作家を追いかける少女の、邪気のない笑顔に警戒心が緩む。
 作家は誰かに見られている、つけられているという不確かな感覚に囚われ、仕事もままならず、婚約者との仲もしっくりいかない。やがて徐々にひもとかれてゆく謎・・・

 人の心の複雑極まる機構―
とても大事なことのはずなのに、記憶が鍵付引き出しにしまいこまれ忘れられていたり
精算したはずの感情に、知らぬ間に突き動かされていたり
『M』では一筋縄ではいかない人の心の機微を大胆に、でも繊細に、ある部分はコミカルに描いていく。

 ラストに向かって解かれてゆく糸の絡まり。ただ、謎自体は最初から予測つきやすい種類のものである。そして謎の解け具合が逆に作品のミステリアスな部分を損なってしまったようにも思えて、少し残念だ。

 友人は、主人公の作家が『義兄弟』の彼とは気づかずに観ていたのだそうで。そりゃあ随分イメージ違うけど・・・“カン・ドンウォン祭り”だって言ったでしょうが!?


『M』2007年韓国 監督:イ・ミョンセ 出演:カン・ドンウォン、イ・ヨニ、コン・ヒョジン、チョン・ムソンほか 日本語字幕翻訳:本田恵子
.02 2012 韓国映画 comment0 trackback0
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プロフィール

藍*ai

Author:藍*ai

2003年10月、香港映画『インファナル・アフェア』無間道をみてトニー・レオンと運命的な出会いをしました。その後、それまでほとんど興味のなかった香港、中国、韓国映画の世界へ完全に落ちました。多分このまま帰りません~贔屓の俳優は
香港のトニー・レオン(梁朝偉)
ダニエル・ウー(呉彦祖)
韓国のイ・ソンジェです。

*このブログはエキサイトブログ『藍*aiの雑想記』から映画鑑賞記録のみを取り出し、若干手直しの上掲載しております。
目下作業中。せっかくお越しいただきましたのに散らかっておりまして申し訳ございません。

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