『パッチギ!LOVE&PEACE』
2009-01-06(Tue)

群馬映画祭上映作のひとつ。高岡蒼佑出演『パッチギ!』の続編で興味はあったが、劇場公開のとき高岡さんがアンソン役でなかったことと、新たなアンソン役・井坂俊哉の演技が硬そうな気がしたのでスルーしてしまったのだ。
ストーリー:1974年―アンソン(井坂俊哉)とキョンジャ(中村ゆり)は母(キムラ緑子)、息子のチャンス(今井悠貴)とともに東京の叔父(風間杜夫)のもとに身を寄せていた。幼いチャンスが難病に罹り、その治療のために上京したのだ。が、医師の診断結果は思わしくなく、叔父のサンダル工場で稼ぎ出すささやかな金では治療費もままならない状況。
キョンジャはチャンスの治療費捻出と自分の新たな未来のために芸能界をめざし、アンソンは命がけの危ない仕事を見つけ出してくる。
じっくりと腰をすえて見ることのできる骨太な作品。底に流れている思いは前作と同じだ。
この世でたかだか80年生きるその時間を、どう生き抜き、どうつなげてゆくのか。苦しみ悩み、悲しみに打ちひしがれ、日々のささやかな喜びにひとごこちつく。そんなちっぽけな人の一生だけれど、生き抜くことがすべてだということをダイレクトにぶっつけてくる、そんな作品だと感じた。
朝のドラマ「純情きらり」では「なんだか力入ってて疲れるなぁ」と感じた井坂俊哉だったが、アンソン役は適役だったと思う。また、キョンジャ役の中村ゆりも透明感があっていい。続々登場してくる有名キャスト、70年代を示す数々のアイテムもひとつひとつ懐かしい。今の日本にはもうなくなってしまったかもしれない“あの”感じ・・・
今回、アンソン兄妹の父親の若かりし頃、済州島で日本軍に徴用されようとしている場面から始まる過去譚も語られて、この物語のテーマをより明快にしている。
生きつづけることのいとおしさが沁みる作品だ。
Yahoo!映画参考サイト
http://event.movies.yahoo.co.jp/theater/pacchigi2/introduction/index.html
『パッチギ!LOVE&PEACE』2007年日本 監督:井筒和幸 出演:井坂俊哉、中村ゆり、藤井隆、西島秀俊ほか

