『GSワンダーランド』
2009-01-12(Mon)

悲しいかな、GSを知っている。小学校1年の時、タイガースのトッポ(加橋かつみ)ファンだった。ジュリーじゃなくてトッポ、というところが今の私の原形だなぁと思う。
テンプターズのショーケンが「エメラルドの伝説」を歌っている姿も覚えているし、オックスの「スワンの涙」のメロディも分る。ブルーコメッツはGSとは違うと思っていた。そして、ジュリーやショーケンなど各グループのスター達が集まってPYGというグループを結成したとき、子供ながらに「もう終わりなんだな」と思った。
子供の目で見たあの時代、どこか滑稽で、だからこそ愛おしいのかもしれない。
ストーリー:ザ・ビートルズの日本公演以後、67年から69年の間に次から次へと数々のGS(グループサウンズ)がデビューした。
演歌専門レーベル、ファインレコーズでもこのブームにあやかろうと新人バンドを探していた。3ヶ月でバンドをデビューさせよとの命令を受けた佐々木ディレクター(杉本哲太)は、弱小プロダクション社長の梶井(武田真治)にスカウトを急がせる。そして出来上がったのがマサオ(石田卓也)、シュン(水嶋ヒロ)、ケンタ(浅利陽介)の3人に歌手志望のミク(栗山千明)を男装させて加えたザ・ダイアモンズ。しかしレコードは全く売れない。そこで佐々木は彼らに白タイツと王子様風コスチュームをつけさせ、ザ・タイツメンという名で再デビューさせることに。そして彼らは大人気となったが・・・
高度経済成長期と重なる昭和40年代初め、若い世代は前時代的な堅苦しさから逃れるすべを切望していたのかもしれない。マシュルームカットも王子様ファッションも、それまでの常識からすればありえないものだったはず。それに大真面目に乗ってしまったところなど、何でもいいからお祭りだい!という感じだったのかも。
石田卓也、水嶋ヒロ、浅利陽介の3人、髪型も服装も意外と似合って見える。このファッション、昔を模しているようでいて微妙に今風アレンジがなされているのかも。栗山千明のロングヘアー&付けまつげ&サイケなワンピース姿も同様。それっぽいが昔風の真似っこだけでは終わっていないような気がする。不思議。
高岡蒼甫は先輩バンド、ザ・ナックルズのメンバー。ヴォーカルの声がとってもよくて歌もうまいのにはびっくり。
「花の首飾り」のシングルレコードを手にザ・タイガースの話をするファインレコーズ社長役は、実際にタイガースのメンバー、サリーとして活躍していた岸部一徳。このシーンはちょっと特別。
武田真治は気弱でコミカルな役がすっかり板について、笑わせてくれる。ちょい役だが強烈な印象を残しているのが佐藤二朗。癖のある司会者の役が最高におかしい。
というわけで、登場する脇役俳優たちの演技も要チェック。あの頃を楽しく懐かしく回想できる1本だ。
『GSワンダーランド』2008年日本 監督:本田隆一 出演:石田卓也、水嶋ヒロ、浅利陽介、栗山千明、高岡蒼甫、武田真治、杉本哲太、温水洋一ほか

